第140章

魔術師たちの協力もあって、錬金工房の主要な躯体はすでに組み上がっていた。内部の仕上げも進んでおり、アリシアの夏休みが終わる前には完成する見込みだ。

一方、魔術師塔は階層こそ多いものの一つ一つの面積が小さいぶん、工事は錬金工房よりも早い。外観はすでに荒れ果てた名残が完全に消え、ぱっと見では以前の廃墟ぶりなど欠片もない。とはいえ、大きく姿を変えたわけではなかった。窓の大きさを少し調整して採光を良くした程度で、全体としては城の防衛塔と大差ないまま――魔術師ギルドに余計な口実を与えないためだ。

もっとも、アリシアとしては、ギルド側も彼女の狙いなどとっくに察しているのだろうと思っている。父の顔を立...

ログインして続きを読む